不育症とは


不育症とは、妊娠はするものの流産、死産を繰り返して新生児が得られない状態を言います。

流産が二回以上連続するものを反復流産、3回以上連続するものを習慣流産と言います。

日本では2回以上の流産・死産の既往があれば不育症として扱われます。

西洋医学での不育症の原因は以下の通りです。


西洋医学的不育症の原因
抗リン脂質抗体(10%)
夫婦染色体異常(10%)
子宮奇形(5%)
内分泌異常(5%)
胎児染色体異常(41%)
混合(4パーセント)
原因不明(25%) 

この中で鍼灸治療の適応となるのが原因不明のものと染色体異常によるものです。

不育症の原因のなんと86パーセントが鍼灸治療と適応となりますので西洋医学では対応が出来ないことのほうが圧倒的に多いのです。

この事は常々私が提唱しているのですが不妊症と一緒で不育症は病気ではないからなのです。



子宮の位置を正して、汚血を解消すれば不育症は改善される


原因不明の不育症の原因は子宮の位置異常です。

染色体異常の原因は汚血です。

子宮は骨盤の位置によって動いてしまいますので子宮の中で着床する場所が違ってきますと胎盤が形成されずに流産してしまう可能性が高まるのです。

また染色体異常は女性のお腹に溜まった汚血が活性酸素の産生を促して染色体を傷つけることによって起こります



子宮の位置異常について


妊娠時の異常で低置胎盤と前置胎盤というものがあります。

前置胎盤のほうが出産時に大きなリスクがありますので注意が必要です。

ここで重要なのが前置胎盤であれ、低置胎盤であれ、通常とは違う場所に受精卵が着床してしまうことです。

通常そのままでしたら出産時に母子ともに大きなリスクがある場所に胎盤を形成するのでしょうか?

前置胎盤になる確率は0.3~0.6パーセントとかなり低い確率なのでそれ以前に体が流産させしまうのではないでしょうか?

こう考えると子宮内膜の中でもに着床に適した位置があって、違う場所に着床すると流産しやすくなるという理論が成り立つのです。

それでは何故妊娠しにくい場所に着床してしまうのかと言えば、答えは子宮が動いてしまって正常な位置に子宮が収まっていないからなのです。

前置胎盤も低置胎盤も子宮の下方の子宮頸部に近い位置に妊娠してしまう現象です。

逆に上方の子宮底部に着床してしまう事もあり得ると思います。

下図が低置胎盤と前置胎盤の症例図となります、この事を念頭に置いて子宮の位置異常の章を読んで頂けると納得が行くかと思われます。





子宮の位置が正常な場合

子宮の位置が正常な場合、下図のように子宮内膜の丁度中央の部分に受精卵が落下しますので着床しやすく、流産しにくいのです。



子宮の位置異常には子宮後屈をメインとした子宮過前屈(子宮下垂)などがありますが、いずれも子宮が正常な位置にありませんと着床しても流産しやすくなります。

先ほど述べた通り、子宮内膜の中でも順調に生育する場所とそうでない場所はあるのです。

どこでも良いから着床さえすればそう何度も流産にはならないと思います。


子宮過前屈の場合


子宮過前屈(子宮下垂)の場合は子宮が下図のように膀胱側に前屈していますので、子宮底部(子宮上部)に着床する可能性 が高いのです。



子宮後屈の場合


子宮後屈の場合は子宮が直腸側に立ったような状態になりますから、子宮頚管に近い場所(子宮の下部)に着床する可能性 があります。

子宮が立ったような状態ですので子宮内膜が壁のようになり、着床しても落下しやすくなると思われます。

このような場所に着床して妊娠が継続しますと低置胎盤や前置胎盤となって出産時に母子ともに高いリスクを負うことになりますのでそれを避けるために流産を起こしやすくなっているのだと思われます。





以上の事を子宮の正面から見た絵が下図のようになります。

子宮の丁度真ん中付近に着床しないと胎盤が形成されない可能性があるのではないでしょうか?


上図だけ見ても理解しにくいと思いますので子宮位置異常に関する詳細は以下のリンクから参照して頂けると理解できるかと思います。

子宮の位置異常によって流産しやすくなる原因を理解して頂けるとありがたいです。

またその治療方法についても説明がありますので併せて理解して頂きたいのです。




染色体異常について

2.染色体異常
もう一つの原因である染色体異常の原因です。

夫婦のどちらかに染色体異常がありますと妊娠しても継続しません。

染色体異常に関しましては西洋医学では手の打ちようがありません。

何故染色体異常が発生するかと言えば汚い血液の中で精子や卵子を育てるからなのです。

染色体と言うと難しく聞こえますが、動物はすべて血液の流れの中で生きています。

血流が悪くなりますと活性酸素を除去出来なくなり、活性酸素が染色体を攻撃するのです。

これはガンの原因ともなりますので要注意です。

汚い血液の中で育った精子や卵子が染色体異常を起こすのです。

骨盤内の血液が汚くなる一番の原因は汚血現象です。

汚血は自覚症状に出ませんので良く理解して頂けたらありがたいです。



男性には汚血現象はありませんが、精子も染色体異常を起こす事も十分に考えられます。

男性不妊についても以下からご覧になってください。



以上のように子宮の位置異常を治して、骨盤内にある汚血を体外に排出すれば染色体異常を起こさない精子と卵子が作られて無事に妊娠継続していくのです。