卵子の質の低下イコール染色体の異常です。
たとえ西洋医学的な検査で異常が見られなくても染色体に異常があれば妊娠しにくいのです。
染色体検査も西洋医学で実施してはいますが、たとえ染色体の異常が見つかっても治すことは出来ませんので早めの妊娠を促すか、卵子の早期凍結保存をするとかの対象療法しかないのです。
ではどうすれば良いかと言いますと染色体の異常を起こさない卵子(精子)を作っていけば良いのです。
それにはまず何故染色体が異常を起こしていくのかを考えなければなりません。
女性の場合卵子は生まれた時に20~30万個あると言われています。
毎月排卵に向けて1000個のペースで減っていきますが、排卵は一個のみです。
この間約六カ月をかけて眠っていた卵子が排卵に向けて成長を開始しますが、この時に血液がドロドロになって酸性に傾きますと活性酸素が大量に発生してDNAを傷付けていくことになるのです。
卵子は発生の途中で減数分裂を止めますが、排卵に向けて減数分裂を開始します。
この分裂時に活性酸素がDNAを損傷すると思われます。
活性酸素は体に必要な物質ではあり、免疫などの重要な働きをするのですが、多すぎると体に良くない現象を起こします。
通常は余分な活性酸素はただちに抗酸化物質によって無毒化されますが、この抗酸化物質も血液がドロドロしてしまいますと血液のPHが酸性に傾きますので、正常な働きをしてくれないのです。
女性の場合は男性よりも多くの活性酸素を発生させてしまう原因があります。
それは主に下腹部に溜まってしまう汚血の存在です。
汚血とは体外に排出されなかった子宮内膜の事です。
子宮の構造上の問題で子宮内膜が膣から排出されずに卵管を通って子宮卵巣の外側に溜まってしまう現象です。
この汚血が周囲の臓器と癒着を引き起こします。
癒着によって圧迫された臓器や血管、神経が正常な働きが出来ずに血流を著しく悪化させて血液をドロドロにしてしまうのです。
汚血についての詳細は下図のリンクから
また汚血は卵子の質の低下を招くだけでなく様々な不妊症の原因を引き起こしますので是非一読願いたいです。
卵子の質の低下の流れ
①骨盤内に汚血が溜まる
②汚血が周辺の臓器や血管の癒着を引きおこす。
③癒着により臓器や血管が圧迫され、血流速度が低下
④血流速度が低下することによって血液がドロドロになって酸性化する
⑤酸性化した血液中では酵素が不活性化して活性酸素を除去できなくなる。
⑥活性酸素が大量に発生してDNAを損傷する
⑦その結果、卵子の質が低下する
こういう段階を経て卵子の質が低下するのです。
ではどうしたら質の良い卵子が生まれるのかと言いますと見てもわかる通り、一番最初の段階の汚血を速やかに体外に除去することが最重要課題となってくるのです。
次に体内に発生した活性酸素の除去という事になります。
まとめ
質の良い卵子を作るには次の二つが最優先課題となります。
① 下腹部に溜まった汚血の除去
② DNAを傷つける活性酸素の除去