男性不妊の原因

今や不妊の原因の40~50%が男性側にあると言われています。

当院の臨床では男性側での異常がハッキリしない例が多いのですが、西洋医学で原因が分からないとか、正常ですと言われても精子のパワーがなくて妊娠に至らないケースが多いのです。

病院での検査で異常がないと言って安心せずに体質変換に励んでもらいたいのです。


1.造精機能障害 最も多い

・染色体異常(クラインフェルターなど)
・精索静脈瘤
・潜在(停留)精巣
・視床下部下垂体機能障害
・精巣炎

2.精路通過障害

・発育不全
・精管炎


3.副性器障害

・精嚢炎
・前立腺炎
・精巣上体炎


4.性機能障害


・性交障害(ED)
・射精障害


5.免疫障害・抗精子抗体・抗透明帯抗体



男性の精子だって劣化する。


男性陣は未だに男はいくつになっても子供が産めるなんて信じている人が多いのに驚きますがそんなことはありません。

年齢と共に精子の質は確実に落ちます。


問題なのは精子の染色体が正常なのか?ということです。

精子は毎回作られますので卵子よりは劣化が遅いのですが、年齢と共に当然、染色体の異常が現れやすくなります。

精子の中にある遺伝子情報はその都度コピーして作られますが、コピーの回数が増えるほどコピーミスも増えてくるのです。

これは老化も同じですが年齢と共にコピーミスが増えていくのです。



ところが、良く言われるのが「病院での検査では異常はありませんでした。」というものです。

病院での検査で異常なしと言われると安心してしまって自分には異常がないんだと誤解する男性が多いのです。

女性の方も頑なに病院の検査を信じますので原因は自分にあると思い込んでいることが多いのです。

これはどういうことを言っているのかと言いますと病院での精子検査はシャーレに精子を入れて数を調べたり、運動しているかを調べているだけなのです。


所謂見た目だけで精子の質を判断しているのです。


精子の染色体が正常かどうかは判別していません。

何故ならば今の現代医学では染色体異常を起こしている精子を治すことが出来ないからなのです。

ですから対症療法的にタイミング→人工授精→体外受精→顕微受精と受精の方法をステップアップしていくしかないのです。

夫婦共に西洋医学的に異常なしで顕微授精までしても妊娠出産に至らない場合は男性の染色体異常も当然考えられるのです


染色体異常を起こしていない質の良い精子を作るには?


それでは染色体異常を起こしていない質の良い精子を作るにはどうしたら良いのでしょうか?

これは女性の場合と同じで精巣に行く血流を改善することと自律神経の調整で解決します。

骨盤と肩首への鍼治療で血流を改善して質の良い精子を作るのです。


骨盤の血流を改善するのが質の良い精子を作る決め手!


性の場合は座り仕事が多くなったことが精子の質に決定的な影響を与えています。

この場合お尻が椅子に当たる部分、つまり坐骨周囲の圧迫が精巣動脈を圧迫して精巣への血流を阻害しているのです。

座り仕事のみならず、自転車の乗りすぎや長時間の運転などが原因と言われるのも坐骨を押さえ続けることによって直下の精巣動脈を圧迫してしまうからなのです。


男性にも汚血現象がある


もう一つの原因は女性同様、男性も下腹部が固くなる汚血現象があります。

とは言っても女性とは違って経血が溜まるわけではないので、尿を中心とした老廃物が溜まって下腹部を固くしてしまうのです。

下腹部が固くなりますと精巣への血流障害ばかりでなく、陰茎にも影響しますのでインポテンツの原因ともなるのです。

昨今の男性陣は性欲がなかったり、途中で中折れしてしまう現象もこの事が影響していると思われます。

この男性汚血の原因も座り仕事が増えた結果だと思われます。




自律神経の治療


男性の方が女性より、デジタル機器に触っている時間が長いのではないでしょうか?

最近の若い人は昼間にパソコンの仕事をして、夜は帰ってからスマホやゲームなどをする時間が長いので脳疲労を起こしています。

加えて会社でのストレスも加わるので更に脳が疲れているのです。

男性の脳疲労は精子の質の低下を招くだけでなく、一番重要な問題を引き起こします。

それは性欲の低下です。

男性の性欲低下は実は不妊で一番大きな問題ではないかと思っています。

男性の脳疲労も肩首コリの治療をして脳への血流を改善すれば解決するのです。



男も冷える現代社会


以前は男が冷え性なんて言ったら笑われたものでしたが、現代の男性は冷え性が多いです。

これは冷たい食べ物が影響しています。

男性も子供の頃からアイスや氷に慣れ親しんでいるため内臓が冷えてしまっているのです。

その結果下腹部が硬くなってしまい、精巣や陰茎への血流障害となるのです。

女性が出産するまで冷たい食べ物は避けて頂きたいものです。



タバコに関して


タバコは精子の染色体を傷つける原因です。

ニコチンは血管を収縮させる作用があります。

精巣へ行く精巣動脈を収縮させ精巣内の血流障害を招きます。

タールは発がん性物質ですので染色体を直接傷つけます。