2-1-1 鍼治療の科学的根拠

鍼灸治療は筋組織のコリをほぐして正常な筋組織に戻すことを主眼としています。
西洋医学で異常なしと診断されたり、また診断されても全然治らない原因は筋組織のコリです。
俗にいうコリとは筋組織に溜まった老廃物(尿と同じ成分)の事です。
ここまでは前章のコリ理論のところでお話した通りです。

この筋肉中に溜まった老廃物を鍼で刺激して血流に戻し、腎臓から尿として体外に除去することによって筋組織を元の状態に戻すのです。

ここからが鍼灸治療の科学的根拠となる理論なのです。


鍼を打つと血流が改善することは様々な実験からも立証済みなのですが、実際にはなぜ血流が改善するのでしょうか?

鍼を体に打つという事は、体にケガをさせているという事です。
人体は体に傷をつけられたらどういう反応を起こすのでしょうか?

ケガをした個所を直そうとして血液が集まります!!
コリがある組織には血液の流れが悪く、例えれば下流域のドブ川のような汚い血液の流れなのです。

鍼で微細な傷を負わせることによって周囲の奇麗な血液が集まって、血流が早くなって上流域のような奇麗な血流になるのです。

そのおかげで筋組織中に溜まっていた老廃物も勢いよく流されて、リンパの流れに乗り、筋組織の外に排出されるのです。
最終的には血液やリンパの中に戻って尿となって体外に排出されるのです。

もうひとつケガをした時に起こる現象が白血球やリンパ球が血液中に出現して病気を治してくれるという事です。

通常白血球は骨髄の中に存在しています。けがや細菌感染の時に血液中に出現して治癒に働きます。
このように鍼治療はわざわざ人体にけがをさせて、治癒能力を呼び起こさせて体調の回復を狙うものなのです。

何となく理解して頂けたでしょうか? 
簡単に説明しましたがこれが鍼の治癒効果の科学的な説明なのです。

2020年08月25日