病院での検査で異常がなかった場合

この場合は不妊全体の10~15パーセント占めると言われ「機能性不妊」と呼ばれています。
いわゆる病気ではないが妊娠しにくい体質であるという事です。
逆に考えて病気ではないので体質さえ変えてしまえばいついかなる時でも妊娠は可能なのです。

この機能性不妊の原因は次の三つに集約されます。
この三つを鍼灸治療で改善すれば妊娠率がグッとあがります


1の卵子の質の低下は卵巣への血流障害、2の精子の質の低下は精巣への血流障害が原因です。
3の子宮の位置異常は骨盤の歪みが原因なのです。

つまり卵巣や精巣への血流を改善して骨盤の歪みを治せば妊娠するのです。それでは、それぞれの具体的な原因と解決方法を見ていきましょう。

1.卵子の質の低下

卵子の質の低下の原因は何といっても汚血です。
汚血とは生理の経血が逆流して下腹部に溜まってしまう現象なのです。
この汚血が卵巣周囲の組織(血管、リンパ)に癒着を引き起こしてしまい、血流障害を引き起こしてしまうのです。
汚血の詳細は下記リンクからご覧になってください。



また最近多いのが自律神経の乱れがあります。
自律神経は脳の視床下部でコントロールしています。
妊娠に重要な女性ホルモンは視床下部ー下垂体系がうまく働かないと力を発揮してくれません。
女性ホルモン(特にエストロゲン)がうまく働いてくれないと質の良い卵子を作れませんので自律神経を整えることも非常に重要なテーマとなってくるのです。



2.精子の質の低下

良く言われるのが「病院での検査では精子は異常はありませんでした。」というものです。

病院での検査で異常なしと言われると安心してしまって自分には異常がないんだと誤解する男性が多いのです。

女性の方も頑なに病院の検査を信じますので原因は自分にあると思い込んでいることが多いのです。

これはどういうことを言っているのかと言いますと病院での精子検査はシャーレに精子を入れて数を調べたり、運動しているかを調べているだけなのです。


所謂見た目だけで精子の質を判断しているのです。

卵子の質の低下もそうなのですが、問題は染色体異常を起こしているか、いないのか?という事です。

質の悪い精子は染色体異常を起こしている可能性が高く、しかも染色体異常は治す手段がありません。

精子は毎回作られますので卵子よりは劣化が遅いのですが、年齢やストレスで、染色体の異常が現れやすくなります。



精子の中にある遺伝子情報はその都度コピーして作られますが、コピーの回数が増えるほどコピーミスも増えてくるのです。 これは老化も同じですが年齢と共にコピーミスが増えていくのです。
ところが、 精子の染色体が正常かどうかは判別していません。 何故ならば今の現代医学では染色体異常を起こしている精子を治すことが出来ないからなのです。 ですから対症療法的にタイミング→人工授精→体外受精→顕微受精と受精の方法をステップアップしていくしかないのです。 夫婦共に西洋医学的に異常なしで顕微授精までしても妊娠出産に至らない場合は男性の染色体異常も当然考えられるのです。

染色体異常を起こしていない質の良い精子を作るには?
それでは染色体異常を起こしていない質の良い精子を作るにはどうしたら良いのでしょうか? これは女性の場合と同じで精巣に行く血流を改善することと自律神経の調整で解決します。 骨盤と肩首への鍼治療で血流を改善して質の良い精子を作るのです。




3.子宮の位置異常